メガネの基礎知識(フレーム編)
フレーム各部の名称
フレーム各部の名称は、形状によりやや異なります。ここではもっとも基本的なメタルフレームの例を紹介します。あまりなじみのない用語ですが、パーツ名を知っているとフレームの修理や型直しなどの時に役に立ちます。
サイズ
人それぞれ顔の大きさや目と目の距離が違います。正確で快適なメガネを作るためには、最適なサイズのフレームを選ぶ必要があります。フレームのサイズは、「レンズの玉型の横幅」、「鼻幅」、「テンプルの長さ」がテンプルまたはブリッジの内側に表示されています。
表示例:50□08-136
■50:玉型サイズ(単位:mm)
■18:鼻幅(単位:mm)
■136:テンプルの長さ(単位:mm)
素材と特徴
金属素材
メタルフレームといいます。素材には、金、金張り、NT合金、チタン、ニッケルクロム合金、コバルト合金などがあります。金やプラチナを使った貴金属フレームは重量があるのが欠点ですが、気品ある光沢や希少性で人気があります。チタンは軽金属とも呼ばれるほど軽く、腐食しにくいのでメガネには最適な素材です。またチタンと他の金属を合わせたチタン合金なども増えています。チタン合金には形状記憶特性をもつものもあります。
金属素材
プラスチックフレームといいます。以前はセルロイドのフレームが多くありましたが、燃えやすいという理由などで今ではほとんど見ることはなくなり、アセテートが主流となっています。その他には、オプチル、カーボン、ケプラー、ウィスカー、ナイロンなどいろいろな素材があります。
天然素材
べっ甲や角などで作ったフレームがあります。べっ甲はタイマイと呼ばれる海亀の甲羅から作られるフレームで、ワシントン条約で輸出入が禁止され、職人の手作りなので、非常に貴重なフレームです。黄色いものは白甲と呼ばれ、べっ甲の中でも高価です。
コンビネーション
金属と非金属を組み合わせたものです。メタルフレームでフロント部分にアセテートをつかったブロウタイプと呼ばれるものが代表的です。
枠のつくりの種類
フリルムフレーム
レンズ全体に縁があるタイプのフレーム。もっともオーソドックスな枠です。
リムレスフレーム(縁なしフレーム)
テンプルやブリッジがレンズに直接ついている縁のないフレームです。顔の印象を損なわず素顔に近いので人気もありますが、レンズが割れやすいので取り扱いには注意が必要です。
フリルムフレーム
一部分のリムがないタイプのフレームです。レンズに溝を掘って、リムのない部分はナイロン糸などでレンズを固定します。糸は伸びたり切れやすくなるので1年に1度は交換が必要です。
リムレスフレーム(縁なしフレーム)
レンズの下部にリムがあるタイプのフレームです。もともとは読書用メガネに使われた形ですが、最近は一般的なフレームのつくりとして定着しています。
代表的なフレームデザイン
ラウンド型
正円に近い丸型のフレームです。アメリカの喜劇役者ハロルド・ロイドがかけていたことから、ロイドメガネと呼ばれています。ジョン・レノンもかけていました。
オーバル型
やさしい卵型のシェイプ。服装やヘアスタイルを選ばないかけやすいフレームのためか、男女を問わず好まれ、人気の高いデザインです。
スクエア型
四角いスクエア型は、シャープで知的なイメージを演出するのに最適です。顔を引き締める効果があるので、丸顔の方にもおすすめです。
ボストン型
丸みを帯びた逆三角形のフレームです。かつてアイビーファッションとともに大流行しました。知的で若々しいイメージを演出する定番フレームです。
ウェリントン型
正方形に近い角型のフレーム。ボストン型とともにフレームデザインの定番です。落ち着いたイメージを与えるので40代以降の男性に人気があります。
パレル型
樽型ともいいます。スクエア型の天地がややふくらんだような、文字通り樽の形をしています。やわらかい印象を与えるので女性に人気があります。
オート型
別名ナス型。パイロットグラスが出自でレイバンのサングラスはその代表格です。男性に根強い人気のデザインです。
フォックス型
目尻が上がったデザイン。レンズが小さくフレームの横幅が広いのでおしゃれな印象があります。「モンロー型」とも呼ばれています。
オクタゴン型
オクタゴンとは八角形を意味しますが、スクエア型よりクセが強くないのでかけやすく、シャープなイメージを演出してくれます。