眼鏡作製技能士について

日本では多くの人々が眼鏡を使っています。そしてその大半の人々が直接眼鏡店で視力検査を受けて購入しています。しかしながら、眼鏡店を運営するうえで特に資格を必要とはされていませんでした。世界では、先進国に限らず40か国以上に国家資格制度が存在し教育制度も構築され、社会的地位が確立されています。そこで、日本では2000年に公益社団法人日本眼鏡技術者協会が「認定眼鏡士制度」を設立し公的資格の第一歩を踏み出しました。その後2011年に「眼鏡技術者国家資格推進機構」が設立され、業界一丸となって眼鏡技術者の国家資格制度の導入に向けて活動した結果、2022年4月より、国家検定「眼鏡作製技能士」制度が始まることになりました。「眼鏡作製技能士」とは、多様化・高度化する生活者のニーズに対応した、「適切な診断・治療」と「適切な眼鏡作製」双方の実現に向け、眼鏡作製者が眼科専門医と連携し、生活者にとってより良い眼鏡を提供するために知識・技能の向上を目指すことを目的とした国内唯一の眼鏡の国家資格です。

資格は、以下のように1級と2級に分かれています。

1級【後進の目標となる眼鏡作製技能士】

  • 眼鏡市場のトレンドを把握し、顧客の眼鏡に関する潜在的なニーズをくみ取り、最新の技術で製造されたレンズ、フレームを活用し、顧客に最適な眼鏡の提案ができる。
  • 眼鏡作製に必要な詳細な知識・技能を身につけているのみならず、それらを体系的に理解しており、他の眼鏡作製従事者の指導や育成を実施することが可能である。
  • 眼鏡作製知識・技術だけでなく、コンプライアンス、眼科専門医との連携に関する十分な知識を持ち、総合的なマネージメント能力を持つ。

2級【業界のベースとなる眼鏡作製技能士】

  • 顧客の眼鏡に関するニーズをくみ取り、販売されているレンズ、フレームを活用し、適切な眼鏡の提案ができる。
  • 眼鏡作製に必要な概略の知識・技能を身につけており、顧客のニーズに応じた眼鏡を作製する事ができる。